アンチエイジングというと、どうしてもお肌や髪など外見的な若々しさに気を取られがちですが、骨や歯のケアも忘れてはなりません。
皆さんは歯の老化を気にした事はありますか?
例えば、以前より黄ばんでいるように見えたり、表面の光沢がなくなってきたと感じるなら、それは歯の老化が進んでいる証拠かも知れません。
歯は、一番内部が神経(歯髄)、その周囲に象牙質の層、更にその外側に透明のエナメル質の層で構成されています。
健康な歯というと真っ白な輝く歯を想像される方が多いのですが、自然な歯の色は、黄色味かかったクリーム色が一般的です。
これは歯の内部の象牙質の色によるもの。
象牙質の色には個人差がありますが、コラーゲンやカルシウムで組織されており、黄色味がかったクリーム色をしています。
表面を覆うエナメル質は無色透明なので、その下の象牙質の色が透過されて見えるため、健康な歯は艶のあるクリーム色であるのが普通です。
ただし、以前よりも黄ばみが強くなってきたようなら、歯の老化をチェックしてみましょう。
もし、歯の表面に艶がなくなり、黄色味が強くなってきた…と感じるなら、それはエナメル質が薄くなっているからかも知れません。
歯のエナメル層は酸に弱く、食べ物や飲み物に含まれる酸によって溶け出してしまう性質があります。
このエナメル質が溶け出した歯を酸蝕歯(さんしょくし)といいます。
酸蝕歯はエナメル層が薄くなっているため、その下の象牙質の色がより表面に現れるようになります。
更に象牙質は感覚があるので、エナメル質が薄くなった歯は食べ物や飲み物の刺激に対し過敏になります。
冷たいものを食べたり飲んだりした時に歯がしみる知覚過敏が、この症状ですね。
エナメル質を修復するためには、専用の歯磨き粉を使用し、優しく丁寧なブラッシングを心がけます。
黄ばみが気になるからといって、研磨剤の入った歯磨き粉でゴシゴシと強く磨くのは逆効果。
更にエナメル質を傷付け、酸蝕歯を進行させてしまいます。
もう一つ、黄ばみの原因になるのが、象牙質の老化。
象牙質も肌と同様、新陳代謝の低下によって色素が濃くなる性質があります。
象牙質はエナメル質で覆われているため、直接のケアを行うことはできませんから、内側からのエイジングケアを心がける必要があります。
それに、歯の成分である象牙質の老化が進んでいるということは、骨の老化も同じように進んでいる可能性があります。
骨の老化で真っ先に思い浮かぶのが、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)ですね。
骨粗鬆症は加齢だけでなく、無理なダイエットや不規則な生活などで栄養のバランスやホルモンバランスの崩れ、運動不足なども原因となります。
そのため、例え20代でも骨の老化は油断できないのです。
骨は体の内部にあり、健康チェックが難しいところでもありますから、十分に気をつけていたい部分ですね。
骨を丈夫にする栄養素といえばカルシウム!
子供の頃、「丈夫な骨を作るため」と、牛乳や小魚をたくさん食べるよう勧めた経験が誰にでもあると思います。
ただし、カルシウムは吸収率が低いため、牛乳や小魚から摂取できる量はそれほど多くありません。
カルシウムの吸収率を高めるためには、ビタミンDを一緒に摂取すると効果があるので、食べ合わせ等で工夫したいですね。
【カルシウムを多く含む食材】
桜エビ、ひじき、チーズ等
【ビタミンDを多く含む食材】
しらす干し、紅さけ等