本当です!「美味しいものを食べると幸せになれる」その理由

美味しい物を食べた時、何とも言えない幸福感を感じることがありますよね。

人間にとって食べることは生きること。

狩猟や採集で食を得ていた原始時代の人間にとって、食は簡単に得られるものではなく、「食を得る=命を繋ぐ」ことでした。

だから、食べることは大きな喜びだったのです。

長い長い年月が流れ、人間は文明を発展させ、現代では食生活もすっかり豊かになりました。

命がけで狩猟をしなくても食に有り付くことができるようになったため、一回、一回の食事に対する感謝の気持ちは、大昔を生きていた人々に比べ、ずいぶん軽くなってしまったかも知れません。

けれども、人間の本能はちゃんと覚えているもので、現代人も、食事をしている時の脳内では「快楽・快感」を司るドーパミンが分泌されています。

ドーパミンは生きる意欲を起こしてくれるホルモンで、目標を達成した時、他者から称賛を得た時、感謝された時などにも多く分泌されます。

落ち込むことがあっても、美味しいものを食べると元気になれるのは、脳内でたくさんのドーパミンが分泌されるからなのです。

人は、幸せを感じた時、ドーパミンの他、セロトニン、エンドルフィン、オキシトシンなどの脳内伝達物質が分泌されます。

それぞれの物質の働きは次の通りです。

【セロトニン】精神を安定させるホルモンで、睡眠中、日光を浴びた時、深呼吸をした時、食べ物を噛んでいる時に分泌されます。

【エンドルフィン】ストレス解消を助けてくれるホルモンで、好きなことや楽しいことに夢中になっている時、スポーツやゲームなどの勝負に勝った時、入浴中、カロリー高めの食事をした時などに分泌されます。

【オキシトシン】癒しのホルモンとも呼ばれ、スキンシップをした時、感動した時、楽しく食事をした時に分泌されます。

これらは「ハッピーホルモン」とも呼ばれ、このハッピーホルモンがたくさん分泌されている時、心は平穏になり、幸福感に満たされます。

美味しいものを食べた時の幸福感・満足感は、幸せな恋愛をしている時の状態と、とてもよく似ているそうです。

でも、美味しいものを食べたからといって、いつも幸せな気分になれるかといったら、そうでない時もあります。

例えば、独りで食べている時、食事の席に苦手な人がいる時、体が疲れている時、体調を崩している時などです。

このような時は、どんなに大好きな食べ物を目の前にしても、食事が進まなかったり、味に鈍くなったりしますよね。

それは、様々なストレスによってハッピーホルモンの分泌が抑えられてしまうからです。

それに、ハッピーホルモンは脳で生産されるわけではなく、その9割は腸内にあります。

人は緊張すると胃腸の働きも鈍くなるので、ホルモンの生産も抑えられてしまうのです。

ですから、食事をする時は、できるだけ家族や友人と一緒にリラックスした状態で食べるようにしたいですね。

美味しいものを食べると幸せな気分になり、幸せな気分で食事をするから美味しく食べられる、というわけです。

ストレスが溜まって疲れている時や失恋した時などは食欲も落ちてしまうかも知れませんが、そんな時こそ、美味しいものを食べて元気をだして下さいね!