「最近、なかなか疲れが抜けない」「どうもやる気が起こらない」と感じるようになったら、それは年齢のせい…、だけではないかも知れません。
鉄分が不足すると貧血になることはよく知られていることですが、貧血ではないからといって鉄分が十分に足りているとは限りません。
毎月、月経のある女性は、どうしても鉄分が不足しがち。
「疲れやすい」「スタミナが続かない」「集中力が続かない」「無気力」「朝なかなか起きられない」「寝つきが悪い」「冷え性」「肩凝りがひどい」「肌荒れがひどい」「抜け毛が気になる」「口が渇きやすい」など、これらの症状が複数当てはまるアナタは、実は鉄分不足かも!?
鉄分は健康を保持するための重要な役割を担っています。
鉄分の働きは次の通りです。
・血液中のヘモグロビンの成分で、体の隅々まで酸素や体が必要とする栄養分を運ぶ
・筋肉細胞内に酸素を保持する
・コラーゲンの生成やホルモンの合成に関与
・免疫力維持
鉄分が不足すれば、ヘモグロビンの数が減ったり、働きが鈍くなるため、脳や体中に酸素が行き届かなくなり、頭がぼーっとしたり、集中力が低下してしまうのです。
血行不良は、手先や足先など体の末端部分の冷えや、偏頭痛、肩凝りなどの症状を引き起こします。
脳の酸素不足は自律神経の働きも鈍くしてしまうため、体温調節が上手にできなくなります。
鉄分不足になると氷が無性に食べたくなるそうですが、これは体温調節が出来ずに熱が体内にこもるため、口の中を冷やしたくなるためだそうです。
筋肉細胞内の酸素が不足すれば、疲労や倦怠感となって症状が現れます。
ホルモンのバランスが乱れれば、抜け毛が増えたり、月経不順などの身体不調の原因になります。
コラーゲンの生成が不十分になれば、肌荒れはもちろん、髪がパサついたり、爪が変形したりすることもあります。
免疫力の低下も怖いですね。
すぐに風邪をひいたり、傷口が治りにくくなったり、様々な悪影響が出てくるのです。
鉄分不足は顔色にも現れます。
青白い顔に目の下にはクマ、お肌もハリがなく、髪はパサパサ。
それでいて、何だかいつも疲れた様子では、すっかり老けこんだ印象を与えてしまいます。
睡眠時間はきちんと確保しているはずなのに安眠が得られない、一晩寝ても疲れが抜けきれず、朝、起きるのが辛い、立ちくらみをすることがある…といった症状に覚えがあるなら、鉄分が足りていない証拠です。
毎日、はつらつと元気に過ごすためには、鉄分をしっかりと摂ること!
鉄分を多く含む食材といえば、レバーやプルーンが代表格ですが、海苔やひじきなどの海藻類、カツオやアサリなどの魚介類、野菜ならホウレン草や小松菜にも多く含まれています。
ビタミンCやたんぱく質と一緒に摂取すると吸収率もアップするので、鉄分を多く含んだ食材を使ったメニューに果物や乳製品などを添えると効果的ですね。
緑茶や紅茶などに多く含まれるタンニンは鉄分の吸収を妨げてしまうため、貧血気味の人はお茶の飲み過ぎに注意しましょう。
また、健康に良いとされる玄米も鉄分の吸収率を下げてしまいます。
鉄分を効果的に摂取したいなら、食べ合わせにも注意したいですね。
それから、鉄分をサプリメントで摂取している人は過剰摂取に注意しましょう。
鉄分の過剰摂取は便秘や胃腸障害を引き起こしてしまいます。
鉄分は、不足しても、過剰になっても身体に悪影響のある栄養素。
しっかり自分の体調を把握することも大切ですね。