忙しい現代人は何かとお疲れ気味。
疲労には、「健康的な疲労」と「不健康な疲労」があるのをご存知ですか?
健康的な疲労は、運動などによる身体的な疲れによるもので、休息や睡眠によって回復します。
ちょっと落ち込むことがあっても、一晩寝ることで脳がリセットされ、翌日にはスッキリしているということが多いのではないでしょうか。
日々の生活でストレスを感じることがあっても、週末にスポーツなどで体を動かし、上手にストレスを発散させている人がいますよね。
これは、体を動かすことで血液循環が良くなり、体内の細胞に酸素や栄養素が行き渡って活性化することと、脳から快楽物質が分泌されることの他、体が程良く疲労し、夜、ぐっすりと眠ることができるからです。
「疲れているのにスポーツなんて…」と思うかも知れませんが、軽度のストレスに対しては効果的な疲労回復法でもあります。
けれども、運動する気力も起きない、なかなか寝付けない、睡眠時間をたっぷり取っているつもりなのに朝起きるのが辛いといった症状があるなら、精神的に余程疲れているか、エネルギー不足の状態かも知れません。
こうした疲れは「不健康な疲労」なので、体の内側からエネルギーを補給してあげることが大切です。
不健康な疲労にも、スタミナ切れによる身体的疲労と、精神的疲労があります。
体のだるさが抜けない疲労はスタミナ切れの状態、つまり、十分な栄養が足りていないのです。
血流も滞っている場合があるので、まずは体内の細胞に十分な酸素と栄養素を運ぶために鉄分を多めに摂ってみましょう。
鉄分の吸収率を高めるには、たんぱく質やビタミンCを一緒にとると効果的です。
【体の疲労回復に効果的なメニュー例】
豚肉のガーリックソテー、刻みパセリを加えたポテトサラダ、エビとブロッコリーの松の実和え、アサリの味噌汁、グレープフルーツ
ビタミンCは水や熱に弱い性質ですが、ジャガイモはデンプン質がビタミンCを包みこんでくれるため、加熱してもビタミンCが壊れにくい食材です。
色どりで使われることの多いパセリですが、ビタミン豊富な野菜ですから、食べやすく刻んでサラダに混ぜ込んだり、ドレッシングに加えたりして、しっかりと頂くようにしましょう。
ニンニクが滋養強壮に効果があることは、もはや説明するまでもありませんね。
次に、精神的な疲労には、脳内物質のセロトニンを多く含む食材や、抗ストレス効果のあるビタミンB群、ビタミンCの摂取を意識したメニューはいかがでしょう?
【心の疲労回復に効果的なメニュー例】
カツオのたたき、ひじきともやしのサラダ、かぼちゃの煮物、納豆、小松菜の味噌汁、キウイフルーツ
カツオにはセロトニンの他、脳の活動を助けるDHAやEPAも多く含まれています。
カツオのたたきには、さらし玉ねぎを添えることが多いと思いますが、玉ねぎは精神を安定させる効果もあるので、心の疲労回復への相乗効果が期待できます。
納豆はセロトニンを生成するために必要なトリプトファンを多く含み、納豆だけに含まれる特別な栄養素ナットウキナーゼは血液をサラサラにする効果もあります。
もやしは栄養価が高いことで知られていますが、その中には疲労回復効果のあるアスパラギン酸も多く含まれます。
生活していれば疲れが出るのは仕方のないこと。
疲れを感じることがあったら、心身の状態と向き合い、必要なエネルギーを補給してあげて下さいね。