海藻や果物をしっかり摂って、お肌の乾燥やたるみを改善!

たくさんの汗をかく夏の季節、多くの人が注意していることは水分補給ですね。

ただし、水分補給だけでは血中のナトリウムが不足し、熱中症を招く危険があることから、最近はナトリウムも一緒に摂取するよう呼び掛ける声が多くなりました。

ナトリウムは人間の生命維持に欠かせないミネラル成分ですが、汗をかくことで失われるのはナトリウムだけではありません。

私たち人間の体には、ナトリウムと同様に大切なミネラル、カリウムが欠かせません。

カリウムもまた汗と一緒に体外に流出してしまう性質があるため、夏場や運動をする習慣のある人は積極的に補給したいミネラルです。

カリウムのほとんどが細胞内に含まれ、ナトリウムは細胞外部に、カリウムは細胞内部に含まれています。

この二つのミネラルバランスによって細胞内の水分量が保たれているのですが、ミネラルのバランスが崩れると、細胞から水分が流出されて縮んでしまったり、逆に細胞内に水分が入り込んで破裂することがあります。

夏場、汗をたくさんかいて肌はべとついているのに、涼しい部屋で汗をかかない状態では肌が乾燥するといった経験はありませんか?

これは冷房の風によって肌表面の水分が乾燥しているだけではなく、肌細胞の水分調節がバランスを崩しているせいかも知れません。

細胞内の水分が失われ、細胞が縮んでしまうことは、お肌のたるみにも繋がります。

体内がミネラル不足になっている分かりやすい症状は、いわゆる夏バテ。

食欲がない、体がだるい、むくみ、あるいは乾燥が気になる、唇がカサつくなどの自覚症状があるなら、それはミネラルが足りてない証拠。

熱中症予防に積極的にナトリウムを摂取しても、細胞内部のカリウムが不足していれば、ナトリウムとカリウムのバランスは崩れているわけですから、夏バテはなかなか解消されません。

また、カリウムには、日焼けでダメージを受けた肌細胞の修復を高めたり、老廃物を排出する働きや、神経の興奮を抑えて精神を安定させたり、睡眠を促すなどの働きもあるので、心身共に疲れやすい夏場は積極的に摂りたいものです。

カリウムは果物や海藻類に多く含まれます。

ヨーロッパでは健康のためには果物は欠かせない食材とされています。

「一日一個のりんごは医者いらず」といったことわざや、「朝の果物は金、昼は銀、夜は銅」というように、果物の効果的な食べ方の知恵なども古くから伝えられています。

果物は水分量が多く、ビタミン類も豊富です。

口当たりも良いので、夏の暑さで食欲が落ちている時でも食べやすく、不足しがちなカリウムの摂取には果物が適していると思います。

カリウムは体外に流出しやすく、多めに摂っても汗や尿に交じって排出されてしまうので、健康な人であれば過剰摂取の心配はほとんどありません。

果物以外にも、ゴーヤや枝豆など夏野菜にもカリウムは多く含まれています。

旬の野菜や果物で上手に摂取したいですね。

ただし、腎臓機能に障害のある人は、体内でカリウムの処理が正常に行われず体内に貯まってしまうため、高カリウム血症を引き起こすことがあるので注意が必要です。